しがない学生の戯言

興味がある事、趣味などについて学生らしく好き勝手書きます。

ストレイテナーのファンって一体どこにいるの?

 

全国にそりゃもうたくさんいるであろうストレイテナーのファンの皆さん、タイトルだけ見て怒らないでぇ...。

何を隠そう自称「テナーマニア」である私は、昨今のブームから(今年こそテナーにとんでもないスポットが当たるのでは???)という予感がしているので、そのパイオニア(ちょっと違う気がする)になるべく、こちらにまとめてみた次第であります。

・テナーを全く知らない人

・ちょっと興味あるよって人

是非このブログを読んでみて!全部じゃなくていいから!そして一緒にライブ行こう!

(すでにファンの方も是非仲良くしてください...!)

 

※ジャケット写真やリンクは全てAmazonのアソシエイトリンクです。

CDもほしいな!と思った方は画像やリンクをクリック!

 

 

【目次】

 

 

 


ストレイテナーとの出会い&この記事を書く動機

※ここはすっ飛ばしてOKです。


ストレイテナーは私の学生時代の全てと言っても過言ではない超大好きなバンドです。
しかし、私が邦楽ロックに出会った中学から大学までの10年間(もうそんなか、しんど)の中で様々な人と出会い、音楽好きな人にもまあまあ出会ってきたはずなのに、なのに、

テナーのファンって一人も出会ったことない!!!

布教好きな性格だったので、他のアルバムに混ぜてテナーのアルバムを貸してみてはいたのですが、返ってくるのは

エルレ良かったわ!」
「ナッシングスかっけー!」

...おい!!ナッシングスまでいけたらテナーもいけよ!(?)

 

でもわからないでもない。何を隠そう私も勧められてすぐは全く分からず、アジカンエルレばかり聴いていたから...!

テナーを初めて知ったのは小6?中1?ぐらいの時で、7歳上の従姉に勧められました。多分一番最初に聴いたのは『LINEAR』かな?でも若干12,3歳の私には全くハマらず、アジカンエルレばかり聴いてました。
ある日YouTubeでいつものようにエルレ違法転載されたであろうライブ映像を見ていたら、関連にJAPANJAM2010でテナーのステージに生形さんが出てる動画があって私は迷わず再生。
そこで初めて「KILLER TUNE」のライブバージョンを聴いて、

「なんだこのヤバいバンドは...!」

中二病なりかけの私の心にぶっ刺さりました。

それからアルバム集めまくってどっぷりテナーにハマったわけですが、さっきも言った通りすんなりハマれるバンドではないことは無茶苦茶よくわかります。


ではなぜ今更ストレイテナーを推すのか?
簡単にまとめてみましたのでどうぞ!

 

 


■今こそ「ストレイテナーが来る!」と思った理由

※ここも最悪すっ飛ばしても大丈夫です

 

①今認知しやすい!

ストレイテナーは既に20周年を迎えたスター級のバンドですが、認知度があんまり...。

確かにテナー世代のバンドは基本的にテレビに出ない。だから必然的にライブ行ったり興味持って楽曲聴く人にしか認知されてませんでした。

しかし最近はモバイルファンクラブ*1が出来たり、YouTubeチャンネル*2を設立したりと、メンバーも認知に力を入れ始めている...!

認知度が高まる準備がかなり整いつつあります。

 

②プレイのテクニックがすごい!

King GnuOfficial髭男dismなど、昨今バンドブームの再来と言われるほどにバンドが人気になっていますよね。ヒットチャートにロックバンドが並ぶようになり、邦楽ロックがまたかなりアツくなってきました。サブスクの普及もあり、ディグりやすい環境になっていろんな音楽に触れる機会が多くなり、『関ジャム』などで楽曲のみならずその技術面までもが注目されるようになっていて...。

 

テクニカルな演奏と言えば...!

 ストレイテナー」じゃん!!!!

 

メンバーそれぞれの繊細でテクニカルなプレイが特徴的なバンドですが、特にベースのひなっちさんはアグレッシブで唯一無二のベースプレイが特徴的なベーシストです。

ベースマガジンで特集が組まれたり、ソロでアーティスト本*3が発売されるほどベーシストとしての人気が高い方です。

単独で『関ジャム』にも出演済み。(シンペイさんにもオファーがかかりかけたそうなのですが、スケジュールが合わずに断念*4

 

 

③楽曲の振り幅が広すぎる!

 そもそもロックとか聴かないわ、という方。やめるのはまだ早い!!!

ストレイテナーはただのひねくれロックバンドではないんです!

アルバム一枚の中でさえいろんなタイプの楽曲がありますが、全体的にとても実験的な楽曲が多いです。ロックに限らずファンクやヒップホップ、パンクのような曲もたくさんあるオルタナティブなバンドです。最近では歌謡曲などJ-popらしい曲も増え、更に幅が広くなっているストレイテナー。今こそたくさんの方に聴いてもらえるチャンスなのでは...?と思っております。

 

ハマると一生抜け出せないレベルのスルメ曲しかない沼バンドことストレイテナーのファンをもっと増やしたい!

...いや違う、テナーファンの友達を作ってファン投票で決まった曲の順位についてあーだこーだ言い合いたい!最近できたサブチャンの更新を一緒に待ちたい!()

 

過去の私のように、「何から聴いたらいいの?」「聴いてみたけどやっぱ難しい、良さが分かんないよ...」という迷える子羊さんたちへ、おすすめの曲をピックアップしましたので是非こちらから聴いてみてください!

\子羊さんたち!こっちが丘だよ!/

 

 


■タイプ別お勧めの曲

①ロックは好きだけどテナーを一曲も聞いたことない、聴いたけどあんまりよく分からないまま疎遠に...という方に、まずはこれ!!

・シーグラス

youtu.be

 

2016年発売のシングル曲。

力強いボーカルとギターから始まって、最後まで駆け抜けるような爽快感のある、まさにこのシングルのジャケ写のような曲になっています。

 ↑ジャケ写

これまでのストレイテナーの実験的なサウンドから一転、わかりやすいメロディーラインでありながら、ひなっちさんらしいバキバキのベースライン、シンペイさんの力強いドラム、OJさんのキラキラしたギター、ホリエさんの伸びやかなボーカルなどテナーらしさもしっかりある楽曲。

分かりにくいな、難しいなと何となくテナーを避けてきた方や、流行りのロックバンドをよく聴く方にお勧めしたい一曲です。

 

 

②そもそもロックをあんまり聴かない...という方におすすめ!

 ・灯り(ストレイテナー×秦基博

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もちろんテナーはロックバンドですが、それだけにとどまりません。

2017年発売のこの曲はバンド史上初めてのコラボ共作曲秦基博さんは「アイ」や「鱗」、「朝が来る前に」などの名曲を生み出したソロシンガー。事務所は山崎まさよしさんやスキマスイッチ、最近『関ジャム』で注目を浴びたさかいゆうさんなどがいるあのオフィスオーガスタ。情報が出た時は(オーガスタのアーティストとコラボ...?)と私もびっくりしましたが、これがまた絶妙にマッチしているではないか...!!

ホリエさんの声は他のロックバンドのボーカルに比べて繊細でありながら伸びの良い声なので、秦さんの優しい声との相性が抜群。

「一切の妥協なく、丹精込めて紡ぎあげた正真正銘の共作曲」*5

とホリエさん本人が豪語する通り、お互いの良さが出ている優しく温かい曲になっています。

ミュージックフェアでも全然歌えそうな()万人受けする聴き応えのある曲です。普段ロックミュージックをあまり聞かない方はぜひこの曲から聴いてみてはいかがでしょうか?

 

 

③ヒップホップやリズム系をよく聴く方におすすめ!

 ・BLACK DYED

youtu.be

 

冒頭でも言いましたが、テナーの振り幅を舐めたらいけません。ファンクやヒップホップを感じさせるこの曲は、ホリエさんの声にかかったエフェクトやシンセサイザーの音が今流行りのDTMっぽさも感じさせます。間奏のひなっちさんのベース、その後に続くOJさんのギターソロのかっこよさ...!リズム感がいい曲を聴きたい方にかなりお勧めしたい一曲です。

 

※この曲が入ったEP『Resplendent』は5曲全て激やばな曲しか入ってないので、テナーになれてきた方に超おすすめ。

 

 

④最近のバンドよりちょっと前のバンドが好きなんだけど...という方におすすめ!

・KILLER TUNE

youtu.be

 

先ほどまで振り幅ばかりに注目して少し変化球っぽい曲を紹介していましたが、もちろんド直球バンドサウンド!な曲もあります。それがこちら。

ライブで盛り上がる鉄板曲として今もファンから定評がありますが、この動画の頃のテナーはとにかく尖りまくりです。プレイスタイルやビジュアルまでもが恐ろしすぎて、近寄る事すら許されない空気を画面の向こう側ですら感じてしまうほど。しかしこの頃の曲の尖り方がマジでかっこいい...!スタイリッシュでありながらもどこか泥臭さのようなものも感じられるカッコよさ、”ロキノン系”の走りの頃独特の雰囲気があります!

ですのでサカナクションの初期やアジカンエルレガーデンなどが好きな方にはこの曲からお勧めします。まずは収録版ではなく、ライブ盤の「KILLER TUNE」から聴いてみてください!(音源化されているライブ盤は『Behind the Tokyo』に収録されている4人ver.のものですが、それも最高にかっこいいので是非!)

 

 

(…あれ、テナーって4人じゃなかった...?)と思ったそこのあなた!

よくお気づきになった!

ストレイテナーはネクサス以前まで3人でした。というかもっと前はなんとボーカルとドラムの2人だけ!そんなボーカルのホリエくんとドラムのシンペイは中学時代からの同級生。その2人が今も同じバンドで活動してるなんて超エモくない...?

 

そろそろテナーの魅力にはまってきましたか?

曲を知ったら次はアルバムですよね。これまたタイプ別にアルバムのお勧めをピックアップしましたので、体力の有り余っている方は下へどうぞ!

 

 

■タイプ別アルバムのお勧め

①テナー初心者にはまずこの1枚

・COLD DISC

 

いい意味でさっぱりとしていて、癖の少ないシンプルな作品。とりあえずこれを聴け!って感じで一曲目に挙げた「シーグラス」もこのアルバムに収録されています。「原色」のベースイントロから静かに始まりバンド感を残しながらも、ダンサブルな「Alternative Dancer」やホリエさんの歌声を十二分に堪能できる「No~命の跡に咲いた花~」など様々なジャンルの楽曲から、「Goodnight,Liar Bird」のようなザ・テナー!という感じの曲まで含んだアルバム。ラストの「覚醒」でファンタジックに終わりを迎えるところまで含めて、一曲目からラストまで通して一つの作品としての魅力が多いアルバム。テナーを知らない人にも知っている人にもお勧めできるアルバムなので、「シーグラス」と同様、まずはこのアルバムを聴いてみて!!

 

(どうでもいいけど私が初心者向け一枚めっちゃ悩んで『COLD DISC』にしたら、その後読んだインタビューでホリエさん本人もこのアルバムを「今まで知らなかった人に聴いてほしい」と言っていた*6ので確定しました笑)

 

ここからは『COLD DISC』やこれまで紹介した楽曲を聴いてみて感じた好み別で分けて紹介していこうと思いますので、ここまでで聴いた楽曲の好きな部分を思い浮かべながら読んでいくとあなたにぴったりのアルバムが見つかると思います!

 

 

②ファンタジックな歌詞、メロディーやキラキラしたギターソロが好きな方にはこちら!

・Creatures

 

ホリエさん独特の情景描写の多い歌詞は、どこかおとぎ話のような物語性やファンタジックさを持っています。3人体制のテナーにOJさんのメロディアスなギターが加わることによってそのファンタジックさが増し、聴いた後にはまるで一本の映画を見たような感覚になるアルバムです。後半の「DONKEY BOOGIE DODO」や「クラムボン・インザエアー」のようなグルーヴィーでテクニカルな楽曲もかなり人気が高いです。4人体制になってから2枚目のアルバムですが、3人体制の時に在った鬼気迫るような張り詰めた緊張感を無くすことなく、4人それぞれの個性が見事に調和したことで生まれたアルバムだと感じました。

 

(こちらを気に入ってくださった方は是非、4人体制になってからの初めてのアルバム『Nexus』も聴いてみてください。4人が4人である奇跡を感じられる素晴らしいアルバムです。特に最後の曲「ネクサス」は4人になるまでの過程を知った後に聴くと思わず涙が出てしまうほどに感動的な一曲になっています。)

 

 

③テナーっぽさをもっと感じたい!という方におすすめ!

・TITLE

 

テナーマニアの皆さんからも人気の高い楽曲が多く入っているアルバム。ベストアルバムの為に行われたファン投票の1位の楽曲「REMINDER」も収録されています。

このアルバムに関してはもう正直何も言えません。ストレイテナーサウンド以外の何物でもない。こちらのアルバムにハマったあなたはもう「テナーマニア」という沼に肩まで浸かりきっているでしょう。仲良くなりましょう笑

 

(こちらのアルバムの時は3人体制ですが、「3人時代こそテナーなんだ!」と言いたいのではありません。このアルバムに入っている楽曲のエッセンスが今出ているアルバム全てに感じられるという意味での「テナーらしい」アルバムです。そこだけは訂正しておきたい。)

 

④ホリエさんの歌がもっと聴きたいんだ!という方におすすめ

・Future Soundtrack

 

これまでのどのアルバムよりもホリエさんの歌声に酔いしれることが出来るアルバム。前作の『COLD DISC』に感じられた歌謡曲のエッセンスがより色濃く感じられ、口ずさみたくなるようなフレーズや曲が多くあります。

いい意味で、雁字搦めになっていた「ロック」というジャンルからの解放というか、別にロックじゃなくなった訳じゃないんだけど、ロックとそれ以外のジャンルとの融合というかそこにあった断絶感を無くしたというか。とにかく物凄く“今”を感じるアルバムです。

というかホリエくんっていつまで歌が上手くなっていくんだろう...?

 

 

 

他にもいいアルバムがたくさんあるのですが、全て紹介しているとキリがないのでこの辺で。

テナーはベスト盤もしっかりあるので、「何にも当てはまんなかったわ」という方はベスト盤を聴いてみて、ピンときた楽曲の入っているアルバムを聴いてみるという進み方もお勧めします^ ^

 

 

■まとめ

 ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!

少しでも魅力が伝わったでしょうか…?

私がテナーを好きな理由の一つが、「常に最新が1番かっこいい」ところです。独りよがりにならず、テナーらしさも無くさず、新たな挑戦をし続け、常に「新しいストレイテナー」であり続けていること、そしてそれがきちんと表現されているということが他のバンドと一線を画すところであり、めちゃくちゃかっこいいところだと思っています。

そんなストレイテナーの魅力は、根深いルーツがあるからこそ伝わりにくい。でもなんとかして伝えたい!という思いで6000字も書いてしまいました。音楽評論に関しては本当にボキャブラリーが少ないため言いたいことの半分もまともに伝えられませんでしたが、是非楽曲を聴いて感じていただけると嬉しいです。

 

そして4月8日には新譜「Graffiti」が発売されます!*7

次は一体どんな「ストレイテナー」を見せてくれるのか、今から期待が止まりません!

 

※楽曲やアルバムのイメージなどは私一個人の考え方なので、伝わりにくかったりそう思えない!これは違う!などの反対意見もたくさんあると思います。解釈はたくさんあってしかるべきものだと思うので、その解釈を是非コメントに残して頂けると嬉しいです^^

 

 

 

 

最近の音楽と人との関わり方についての考察

 

私は音楽が大好きだ。私の中高生時代は音楽がなければ語れない。お小遣いの殆どをCDやDVD、音楽雑誌に費やしていた。そして今でも様々なジャンルの音楽を聴きまくっている。インディーズもメジャーも関係なく、一度聴いて好きだと思ったものをアップルミュージックでダウンロードして蓄積し、通学の時間延々と聴いている。ライブやフェスによく行く。最近はSoundCloudも使うようになった。音楽ヲタクである。

ある日、私と同じように音楽好きな、中学時代からの友人が私にこんな事を言った。

「最近さあ、バンド好きって言ってても、誰が演奏して誰が歌っているのか知らない人が多いよね」

詳しい話はこうである。私の友人がバンド好きなことを聞きつけて、話しかけてきた子がいた。その子はAというバンドのが好きと言い、私の友人もそのバンドが好きだったので、「◯◯さんのベースってめっちゃカッコいいよね」と言うと、「誰それ?」と返されたと言う。

私はその話を聞いて衝撃を受けた。私はバンドメンバーの名前を、そのバンドの曲を好きになれば絶対に調べるタイプの人間だ。名前に興味があるというより、純粋にどんな人がどんな風に演奏しているのか気になる(演奏が独特であればあるほど名前を覚えやすい。ひなっちさんとか)。専門的な知識は一切ないが、好きなバンドとは別に好きなベーシスト、ギタリスト、ドラマーがそれぞれいる。好きだったバンドが解散しても、そのバンドのメンバーが別のバンドを始めたと聞けばその新しいバンドに興味を持ったりした。他のアーティストのサポートについているのを見て、何故か喜んだりもした。

そんな私からしたら、好きだと言うバンドのメンバーの名前を知らないだなんて有り得なかった。友人も同じだった。私の友人に声をかけた子は、そのバンドの曲を絶賛しているのに、その曲を演奏している本人には興味が無かったのだ。

このような現象は何故起きるのか。理由は恐らく、多くの人々が音楽配信サービスでしか音楽を聴かなくなったから、である。

音楽配信サービスの中にはPVが見られるものも増え、きちんとディスクジャケットが表示されるものが多いが、それを見ているのは全利用者の内どのくらいいるだろうか。恐らくそんなにいないのでは?と私は推測する。違法な無料アプリであればディスクジャケットすら見られず、曲と曲名とアーティスト名しか情報がないものもざらにあるだろう。

要するに私たちは、その曲を演奏している人を見る機会が、音楽配信サービスの普及により格段に減ったと考えられる。音楽番組が減った今、アーティストがテレビに出る機会も少なく、YouTubeで公開されたMVに本人が出ていなければ、いよいよ自分で調べるかライブに行くまで本人の事を知ることはないだろう。そうやっていつのまにか、スピーカーやイヤホンから聞こえる音楽をただの“音”という認識に落とし込もうとしているのではないだろうか。

確かに音楽は音だ。MVやディスクジャケットの良し悪しが、その曲の評価を上回ることはない。その曲が好きか嫌いか、良いと思うか悪いと思うかが最も重要だと思う。

しかし私達が普段音楽配信サービスで聞いている音楽は、“音”だけで完結するようなものではない。そのバンドのボーカルが、ギタリストが、ベーシストが、ドラマーが演奏して初めてこの世に生まれた。打ち込みであろうが何だろうが、音楽は「人間」によって演奏されて初めて創られるものだ。私達が聞けるのは、演奏者が何度も何度も演奏したうちの“たった1回の演奏”のみであるために、その1回の貴重さや労力は非常に伝わり難い。

そしてそれに付随して、その曲を更に魅力的に魅せるためのMVという表現がある。その魅力をもっと引き立たせるためのディスクジャケットがある(ジャケ買いは死語なのだろうか)。MVを創るのにもジャケットを創るのにもお金や時間がかかる。曲だって録音をする為にスタジオを借り、エンジニアなどその他様々な録音に必要な仕事をする人を雇う。CDを作るように会社に発注する。店頭に並ぶまでの工程全てにお金や時間、労力がかかっている。たかが1曲を世に出すために、多くの人間が関わっていることを私達は忘れていないだろうか。

そうして生まれた曲たちを、私達は月何百円かの定額料金を払ったくらいで賄った気でいる。挙げ句の果てにはそんなの知らないとばかりに無料で聴こうとする人までいる。

お金を払えばいいとか、メンバーくらい調べろとか、そんな表面的なことを言いたいわけではない。私が言いたいのは、音楽の側に常にある人間の存在が忘れ去られてしまったが為に、音楽への敬意が失われてしまったのではないか、という事だ。

CDを買って歌詞カードを見てみてほしい。その場にいなくとも、そのクレジットに書かれた人々が働いたから、その薄いCD1枚をリリース出来たという事を感じられるかもしれない。顔まではわからないけど...。

 

カッコいい曲を聞いて、こんなかっこいい演奏をしている人は誰なのか気になる。MVを見てよりその世界観にひたれると、ディレクターは誰なのか調べる。ディスクジャケットがカッコいいとついバンド名やディスクジャケットを作った人をチェックしてしまう。ライブに行って演奏する姿を生で見たい、感じたいと思う。私にも、そのような気持ちは今もまだこの胸の中にある。しかし音楽配信サービスに頼りすぎてしまった私のその気持ちは、中高生の頃より格段に薄れてしまったように感じる。音楽雑誌を読まなくなったのも、きっとそのせいである。人に興味がなければ、その人が幾ら熱く語っていてもその記事や対談を読む気にはならないだろう。音楽雑誌を隅々まで何度も読んでいた頃に比べて、アーティスト本人を認識するのに時間がかかるようになった。こんな偉そうにブログを書いている私も、人が丹精込めて創った音楽を粗末に扱おうとしている。

私達は良いと思った作品や製作者に対して敬意を示しているだろうか?音楽は気軽に手に入るからこそ、お金をかけるほどのものじゃないなんて思ってしまってはいないか?音楽の側にいる人間の存在を忘れてしまってはいないか?

令和という新しい時代の幕開けを迎えた今、音楽との向き合い方をもう一度考えるべきだと私は強く感じる。

 

 

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初めまして。地方に住むしがない学生です。

学生として学べば学ぶほど考えばかりが募る一方で、頭の整理をするためにもこのブログを始めてみました。

なんだかすごいことを考えていそうな仰々しい文面ですが、一番大きな動機としてはジャニヲタだった頃に、熱い推しへの思いをつづったたくさんのジャニヲタさんのはてブロを読んで書いてみたくなったから、というしょうもない理由です。

趣味やニュースについてなど、日々思ったこと感じたことを学生らしくありのままに書いていこうと思います。

続くのかはわかりませんが、不定期でも続けられるように頑張りたいです。

令和が始まりますね。うれしいことも悲しいこともたくさんありましたが、私は私が生まれた平成という時代が好きでした。

宜しくお願い致します。